装飾的なアイテムを
巧みに調和させた空間

summyさんが暮らすのは、'90年代初頭に竣工したマンション。間口の広いレイアウトや高級感ある細部の作り込みなど、その年代、物件ならではの雰囲気を彼はとても気に入っているそうです。
実はsummyさん、この建物が分譲を開始したときのことをよく覚えていて、当時青年だった彼にとって憧れの存在だったとのこと。20年近くを経て憧れだったマンションを手に入れたsummyさん、敢えて大胆にリフォームせず、建物本来の趣を活かすクラシカルモダンなインテリアを理想としました。
よく光の入る明るいリビングで主役を担っているのは、紫色のソファ。ご実家から譲り受けたというこのソファは、'80年代に作られた製品を修繕したものとのことで、リビングにある家具は全て、ソファを中心にコーディネイトされたもの。豪華なラグ、グリーンなどが完璧に調和した、彼の大好きな空間に仕上げられています。
リビングの一角を飾るのは、デコラティブなアイアン家具たち。存在感のある調度品の数々ですが、高さの異なるアイテムを絶妙に組み合わせて配置することで、実にバランスよく見せています。鏡の上にあるアンティークなウォールデコもお気に入りの逸品。よく見るとグリーンの鉢を受けるテーブルにミニチュアの椅子が置かれていたり、アンモナイトの化石があったりと、コンパクトな空間にたくさんの小物が散りばめられています。それでも全体をスッキリと見せているのは、インテリアへの思い入れが深いsummyさんならではのセンスでしょう。
伝統的な中に
モダンさも感じさせる和室

リラックスできる部屋として和室があるのも、この家を気に入っているポイントのひとつ、と語るsummyさん。他の部屋とは全く趣きの異なる空間に仕上げられています。年代物の箪笥は骨董市で見つけ、苦労して手に入れた思い出の品。無垢材の座卓やローチェストと組み合わされて、こちらもリビング同様の完成されたレイアウトとなっています。部屋に入ってきたとき、まず目に留まる場所に絵を飾っているのは、インテリアづくり上級者ならではのテクニック。伝統的な設えとしながら、ひまわりのいけばなや洋風のランプ、置物などでさり気なくモダンな雰囲気が演出された素敵な空間です。
空間を引き立てる個性的なインテリア


▶︎ (写真:左)
ウォールアートや飾り棚で演出されたダイニング。クローズドキッチンの入口をクロスで隔てているのもポイント
▶︎ (写真:右)
華道の心得があるsummyさん、出窓やバルコニー、リビングの至る所に生花やグリーンがある


▶︎ (写真:左)
玄関に置かれたベンチも、他の部屋にある家具同様にアンティーク調として使い勝手と装飾性を両立
▶︎ (写真:右)
和室にも大好きなアンモナイトの化石を置く自由さが、summyさんのお部屋を一層素敵に見せています